よくある質問

質問

回答

Q1. ひなまつりの由来は?
A1. 雛人形の原点は、遠く1,000年もの昔までさかのぼることが出来ます。中国大陸から伝えられた節句の風習は、平安時代に広まりました。特に3月の初めの巳(み)の日には、無病息災を祈って紙や草などで作った人形(ひとがた)に自分の災厄を移し、川や海へ流すお祓いの行事が貴族たちの間で行われました。この日を上巳(じょうし・又はじょうみ)の節句と呼びます。
これはやがて3月3日に定着し、また人形(ひとがた)あるいは形代(かたしろ)も、次第に美しく作って飾られるようになります。さらにこの風習は女児たちのひいなあそび(人形遊び)とも混じり合い、これが雛人形の発祥となりました。そして江戸時代に入ると、女性の幸せを祈る“ひなまつり”として、上流から民間まで楽しく行われるようになりました。
Q2. 雛人形の作り方は?
A2.雛人形の作りを工法的に大別すると、衣裳着(いしょうぎ)人形と木目込み(きめこみ)人形の二つに分類されます。
Q3. 衣裳着人形とは何ですか?
A3.通常ワラを組んだ胴体に手足を取り付け、その上に衣裳を着せ付けて、最後に頭(かしら)を取り付けて完成させる人形のことです。みやびな顔立ちと華やかな衣裳美がポイントです。
Q4. 木目込み人形とは何ですか?
A4.桐の木を細かく砕いて粉末にし、これに正麩糊(しょうふのり)を混ぜ合わせて粘土状にしたもの(これを桐塑(とうそ)といいます)を型抜きして、人形の胴体をかたどります。これに細い溝を筋彫りし、衣裳となる布を表面にかぶせ、その端々をこの溝に押し込む(木目込む)ように糊づけし、最後に頭(かしら)を付けて仕上げる人形のことです。
衣裳着にくらべて造型的な仕上がりがその特徴です。
Q5. 雛人形は誰が買うの?
A5.通常、母方の実家から贈られることが多いようですが、最近は婚家と実家の双方で負担する例も見られます。これらは、地域により習慣の違いもあるでしょうが、可愛いお子様のために、両家で和やかに話し合って決められるのがよいでしょう。
Q6. お母さんの雛人形を赤ちゃんにゆずってもいいのですか?
A6.おひなさまは、それぞれの子供の幸福を祈るという意味からいうと、本来は別々に揃えたいものです。従ってやむをえずお母さんのおひなさまを飾る場合にも、何かそのお子さんの形代(かたしろ)となるような記念の人形を求めて一緒に飾ってあげるのがよいでしょう。
Q7. 次女・三女が生まれた時は?
A7.おひなさまは、それぞれの子供の幸福を祈るという意味からいうと、本来は別々に揃えたいものですが、お住まいのスペースのない時などは、何かそのお子さんの形代(かたしろ)となるような記念の人形を求めて、長女のおひなさまと一緒に飾ってあげたらよいでしょう。
Q8. 雛人形の選び方は?
A8.まずは「お顔」です。人形をじっくりと見比べ、ご自分の気持ちにぴったりするお顔を選んでください。また、お人形の衣裳の仕立てや色彩(色目)も重要なポイントとなります。
雛人形には、七段飾りや三段飾りなど様々な種類があります。飾る場所をあらかじめ決めておき、寸法を測っておくと安心です。また飾る場所が和室か洋室か、さらには壁や床の色とマッチするかなど、全体の調和も考えて選ぶとよいでしょう。
Q9. 親戚、知り合いの赤ちゃんに人形を贈りたいのですが?
A9.市松人形(江戸中期、若衆形・若女形として人気のあった歌舞伎役者・佐野川市松の似顔の人形が大流行した事に由来する名称で、市松模様もこの役者の衣裳の柄から来た名前です)や浮世人形など、雛人形に添えて飾る華やかな人形を選んで贈りましょう。
Q10. 雛人形はいつ頃飾るのでしょうか?
A10.特にきまりはありませんが、お節句の2~3週間前、2月中旬頃までに飾るのがよいでしょう。
なお、昔から一夜飾りといって前日に飾るのはタブーとされています。場所はお部屋のなかでも直射日光の当たらないところに飾りましょう。直射日光は、衣裳の変色、退色の原因となります。なお、ストーブなどの暖房からも離して飾って下さい。
Q11. 男雛、女雛の右左どちらがホント?
A11.江戸時代までの日本の礼法では、左(向かって右)が上座でしたが、明治時代になって欧米のマナーが日本に入り、現在では右(向かって左)が上座に定着しました。昭和3年の昭和天皇の御大典(即位の式)のお写真で天皇が皇后の右にお立ちになったことから、おひなさまもその影響を受け、男雛を右上座に飾るようになりました。しかし京都のように古い習慣を大事にする土地では、現在も昔風に左上座で飾っています。
Q12. 飾り方、並べ方にきまりはあるのでしょうか?
A12.雛人形の飾り方には、特別にきまりはありません。また時代や地域によっては違いもあります。標準的な飾り方を参考にしながらも、ある程度はそのお家ごとに自由に飾ってもよいでしょう。
Q13. ひなまつりのお祝いの仕方は?
A13.身内やごく親しい人を招いてホームパーティーでお祝いしましょう。お料理は、ちらしずしに、はまぐりのお吸い物が定番ですが、おひなさまを眺めながら、手作りのお料理に白酒やひなあられを添えた食卓を囲めば、ひなまつりも一層楽しいものとなるでしょう。
Q14. 初節句のお返しはどのようにしたらよいのでしょうか?
A14.基本的に、初節句に頂いたお祝いに格式ばったお返しは必要ありません。
母親の実家や近親者からお人形を贈られたのなら、初節句のお祝いの席にお招きするのがいちばんですし、遠方なら、お節句の後、おひなさまと一緒に写した赤ちゃんの写真を添えたお礼状を早めに出しましょう。
お返しをする場合は、お節句にちなんだ祝菓子やハンカチやタオルなど日常重宝するような品を選んでお子様の名前で「内祝」とし、必ず一筆入れたお礼状を添えて贈りましょう。
Q15. 雛人形のしまい方や保管の仕方は?
A15.よく晴れた日に、一度外気にあててから羽根ばたきでホコリをはらいます。まず、お顔は柔らかい白い薄紙を頭の後ろからあて、髪型をカバーするように包みこみます。さらに折りたたんだ薄紙を重ね、最後に細長く切った紙をお顔にあて後ろに回し、ねじってとめます。お人形全体は柔らかい紙や布で1体ずつ包み、人形専用の防虫剤をいれてしまいます。その際は、お顔や手、金具などに直接触れないように注意しましょう。指の脂分が、お顔の汚れ、金具のサビの原因になりますので、薄手の手袋を着用するなどして、大切に取り扱いましょう。
保管場所は、湿気が比較的少ない、また乾燥もしすぎない押入の上段や天袋が適しています。秋に一度、陰干しできれば万全でしょう。
Q16. 役目を終えた雛人形はどうすればいいの?
A16.全国各地の社寺で行っている人形供養(又は人形感謝祭)に持参し、供養料・初穂料を添えて納めるのがよいでしょう。
なお、東京・代々木の明治神宮では、毎年10月中の日曜日に人形感謝祭を行っています。詳しくはこちらをご覧ください。

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